駅前の一等地に、めっちゃ古いビルがある。
築40年くらい?外壁もボロボロだし、テナントも全部出て行って空きビル状態。
「もう建て替えればいいのに」って思ってたんですけど、実はそう簡単じゃないらしい。く
宅建勉強してて、その理由が分かった。
定期借地権の契約が、まだ残ってる可能性があるんですよ。
定期借地権が残ってると建て替えられない
定期借地権って、期間限定で土地を借りる契約なんですけど、契約期間中は基本的にそのまま使い続けることになる。
例えば、30年の契約で、今25年経過してるとする。
あと5年で期限が来るわけです。
この場合、「あと5年だし、建て替えるより放置した方がいいか」ってなる。
建て替えに数億円かけても、5年後には建物を解体して更地で返さないといけない。
意味ないですよね。
だから、テナントが全部出て行っても、建て替えずに放置。
期限が来るのを待つ、みたいな状況になる。
地主と借地人の思惑がズレる
もう一つ、建て替えられない理由がある。
普通借地権の場合、建て替えには地主の承諾が必要なんです。
で、この承諾料が高い。
建物の価格の3〜10%とか言われてる。
3億円の建物だと、900万〜3,000万円。
めちゃくちゃ高い。
しかも、地主が「承諾しません」って言ったら、それで終わり。
裁判で争うこともできるけど、時間も金もかかる。
結果、「もう建て替えなくていいや」ってなって、ボロボロのまま放置される。
街を歩いてると、こういう建物、たまに見かけるんですよね。
期限満了を待ってる可能性
定期借地権の場合、契約満了が近いと、地主も借地人も動かない。
地主の考え: 「あと数年で返ってくるし、今さら建て替えさせても意味ない」
借地人の考え: 「あと数年で返すのに、建て替えに金かけられない」
結果、双方が様子見。
テナントも「この建物、あと数年で壊すらしいよ」って情報が広まって、誰も入らない。
完全に空きビル化する。
で、期限が来たら解体。
更地になって、地主が新しい建物を建てる。
だから、「あの空きビル、いつ壊すんだろう?」って思ったら、定期借地権の満了を待ってるケース、結構あるみたい。
実際の観察ポイント
街を歩くときに見てほしいのが、古いビルの「築年数」と「テナントの状況」。
築30年以上で、テナントが次々退去してる → 定期借地権30年の満了が近い可能性
外壁が汚いのに、修繕の気配がない → 「どうせあと数年」と思って放置してる可能性
解体工事の看板が出てるのに、着工しない → 期限を待ってる可能性
こういう視点で見ると、街の風景が全然違って見える。
「あ、あのビル、あと何年でなくなるんだろう?」って考えるの、めっちゃ面白い。
地主が動けない事情もある
あと、もう一つ。
地主側にも事情がある場合がある。
例えば、相続問題。
地主が高齢で、「自分の代では動かず、次の代に任せる」みたいな。
相続税の評価額を下げるために、あえて貸し続けるケースもあるらしい。
貸してる土地は、評価額が下がるんですよ。
相続税対策として、「今は動かない」選択をしてる地主もいる。
だから、一等地なのに古いビルがそのまま、みたいな状況が生まれる。
まとめ:なんで建て替えないの?
駅前の空きビルが建て替えられない理由、まとめると:
定期借地権の満了が近い → 建て替えても数年で解体だから、意味ない
普通借地権の承諾料が高い → 地主の承諾が得られない、または高すぎる
地主が相続対策で動かない → 評価額を下げるため、あえて貸し続ける
借地人が撤退モード → もう投資する気がない
一等地なのに放置されてる建物、実は深い事情があるんです。
街を歩くとき、そういう視点で見ると、めちゃくちゃ面白いですよ。
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※この記事は宅建合格者・行政書士学習中の内容をまとめたものです。 間違いがあればご指摘ください。
#宅建 #行政書士 #不動産 #街歩き
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