百貨店跡地、なぜシニアマンションになる?高島屋の土地戦略【後編】

百貨店跡地 シニアマンション 高島屋土地戦略 2026 現況調査

前編で、岐阜高島屋は「テナント入居型」だから土地売却できないって話をしました。

じゃあ、自社所有の百貨店はどうなるのか?

調べてみたら、シニアマンションに転換してるケースが多かった。

自社所有型とテナント入居型の違い(おさらい)

項目 テナント入居型
(岐阜高島屋)
自社所有型
(他の百貨店)
土地・建物 大家が所有 百貨店が所有
閉店時の選択肢 店舗撤退のみ
土地売却できない
土地売却→数十〜数百億円
デベロッパーと再開発

自社所有型だと、閉店時に土地を売却して現金化できる。

百貨店跡地の再開発パターン

で、自社所有の百貨店跡地、どうなってるのか?

🏗️ 百貨店跡地の再開発パターン

パターン①:土地売却→デベロッパーが再開発

百貨店が土地を売却
デベロッパー(大和ハウス、三菱地所など)が買い取り
商業施設+マンション+オフィスの複合開発

パターン②:自社で再開発(関連不動産会社)

百貨店グループの不動産会社が主導
下層階:商業施設(ドラッグストア、クリニックモール)
上層階:シニアマンション、サービス付き高齢者向け住宅

パターン③:共同再開発(百貨店+デベロッパー)

土地の一部を売却、一部を保有
百貨店の「顔」を残しつつ、上層階を住居化
賃貸収入+分譲利益

この中で、シニアマンション転換が増えてる。

なぜシニアマンションが増えるのか?

👴 シニアマンションが増える理由

理由①:駅前徒歩圏の高齢者需要が強い

百貨店は駅前一等地にある
高齢者は車に乗れない→駅近が必須
医療・買い物・交通がワンストップ

理由②:医療・介護・商業とセット

下層階:クリニックモール、ドラッグストア
上層階:シニア分譲マンション、サ高住
「ワンストップ高齢者タウン」が作れる

理由③:商売として採算が合う

百貨店より「高齢者+医療+ドラッグストア」の方が儲かる
地方の消費低迷でも、高齢者需要は安定

理由④:相続税・資産承継との相性

地方の大型不動産を現金化→子世代は分散投資
相続税申告シーズン(3月15日)前に売却決断が多い

駅前×高齢者需要×医療介護のセット = 儲かる。

百貨店業界全体の動き

高島屋だけじゃない。

百貨店業界全体で、地方店閉鎖が進んでる。

🏬 百貨店業界全体の動き

三越伊勢丹 地方県庁所在地の店舗閉鎖
駅前一等地の再開発(商業+オフィス+住宅ミックス)
大丸松坂屋 地方店閉鎖、都心店舗に集中
そごう・西武 地方店閉鎖、跡地再開発
高島屋 地方・郊外店整理、首都圏+都心一等地に集中

全社、同じ動き。

地主側の事情:相続税・建替え問題

で、ここが面白い。

百貨店閉店 = 百貨店の問題、だけじゃない。

⚠️ 地主側の事情

地主の悩み①:老朽化した建物の建替え費用

築40〜50年の百貨店ビル
建替えに数十億円〜数百億円
地主の資金力では無理

地主の悩み②:相続税の負担

駅前一等地の評価額が高い
相続税が数億円〜数十億円
現金化しないと払えない

地主の選択肢

①老朽ビル解体
②土地一体でデベロッパーに売却 or 自社でシニアマンション開発
③資産の組み替え・相続対策

百貨店ビルの大家さんは、相続税・建替え費用とずっと戦ってた。

岐阜高島屋の場合

岐阜高島屋の場合、どうなるのか?

🏢 岐阜高島屋ビルの今後

土地・建物所有者 地元不動産会社
高島屋の立場 テナント撤退済み
現状 具体計画はこれから
周辺にマンション+商業の複合開発が進んでいる
可能性 老朽ビル解体→デベロッパー売却 or 自社で再開発
シニアマンション転換の可能性もあり

岐阜高島屋ビルは、地主側が今後の方針を決める。

相続税申告シーズンとの関連

これ、タイミングも重要。

📅 相続税申告シーズン

相続税申告締切

毎年3月15日
相続発生から10ヶ月以内

土地売却のタイミング

年末〜年始に売却決断が多い
相続税の納税資金を確保するため
申告期限前に現金化

百貨店閉店との連動

地主の相続発生→土地売却決断→百貨店に退去要請
「百貨店の都合」だけじゃなく「地主の相続」も絡む

百貨店閉店のニュース、実は地主の相続税対策と連動してるケースもある。

まとめ

📋 この記事のポイント

自社所有型の選択肢 土地売却→数十〜数百億円、デベロッパーと再開発
シニアマンション転換 駅前×高齢者需要×医療介護のセットで採算が合う
百貨店業界全体 三越伊勢丹、大丸松坂屋、そごう・西武も地方店閉鎖
地主の事情 老朽化建替え費用+相続税負担、土地売却で資産組み替え
相続税との連動 3月15日申告締切前に売却決断、地主の相続税対策と連動
岐阜高島屋の今後 地主が方針決定、シニアマンション転換の可能性あり

百貨店跡地、シニアマンションになる理由。

駅前×高齢者需要×医療介護のセットで、百貨店より儲かる。

地主側は、老朽化建替え費用+相続税負担で、土地売却を決断。

相続税申告シーズン(3月15日締切)前に売却が多い。

百貨店閉店 = 百貨店の問題、だけじゃない。

地主の相続・建替え問題でもある。

本日も最後まで読んでくれてありがとうございます!

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※宅建合格者・行政書士学習中の内容をまとめたものです。間違いがあればご指摘ください。

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