繁華街歩いてると、よく見かけませんか?
「居抜き物件 即入居可」 「設備一式譲渡 100万円」 「原状回復免除」
こういう看板。
最初は「ふーん、閉店するんだな」くらいに思ってたんですけど、宅建勉強してから見方が変わ李ました。
これ、全部「賃借権譲渡」の現場なんですよ。
お店が変わるだけじゃなくて、法律上の権利も動いてる。しかも、やり方間違えると超ヤバい。貸主の承諾なしで勝手に譲渡したら、契約解除されて追い出される。
街の看板、実は法律的にめちゃくちゃ深い。
街歩くと、「あ、これアウトなやつだ」とか「ちゃんと承諾取ってるな」とか分かるようになって、めっちゃ面白い。
居抜き契約の2パターン【実務図解】
居抜きって一言で言っても、法律的には2パターンあるんです。
パターン①:地位承継型(民法612条・貸主承諾必須)
これが一番多いやつ。前のテナントの賃借権を、そのまま引き継ぐパターン。
流れはこんな感じ:
- 前テナント(A)が後継テナント(B)を探す
- AがBに「賃借権+設備」を譲渡
- 貸主の承諾を取る(超重要)
- Bが新しい賃借人として契約を引き継ぐ
ポイントは、貸主の承諾がないとアウトってこと。
民法612条で決まってて、無断譲渡したら貸主は契約解除できる。追い出されます。
実務だと、承諾料として賃料の1〜3ヶ月分払うことが多いらしい。
パターン②:解除再契約型(敷金精算トラブル多発)
こっちは、一旦前テナントが解約して、新しいテナントが新規契約するパターン。
流れ:
- 前テナント(A)が解約予告
- Aが貸主に敷金返還請求
- 貸主が新テナント(B)と新規契約
- Aが設備をBに譲渡(別途造作譲渡契約)
このパターン、敷金トラブルが超多い。
原状回復義務がAにあるのに、Bがそのまま使うから、貸主が「原状回復費用を敷金から引く」って言ってくる。
Aは「設備譲渡したから原状回復免除でしょ」って主張するけど、契約書に書いてないとアウト。
実務だと、地位承継型が8割らしいです。こっちの方がトラブル少ないから。
【宅建過去問】賃借権譲渡の頻出パターン
Q1:賃借権の譲渡について、正しいものはどれ?
- 賃借人は、賃貸人の承諾なく賃借権を譲渡できる
- 賃借人が賃借権を譲渡する場合、賃貸人の承諾が必要
- 賃借権の譲渡は、書面によらなければ効力が生じない
- 賃借人が死亡した場合、賃借権は当然に消滅する
正解:2
民法612条で、賃借権の譲渡には貸主の承諾が必要。無断譲渡は契約解除の理由になる。
Q2:定期建物賃貸借(定期借家)について、正しいものはどれ?
- 定期借家契約では、賃借人は賃借権を自由に譲渡できる
- 定期借家契約でも、貸主の承諾があれば賃借権を譲渡できる
- 定期借家契約では、賃借権の譲渡は認められない
- 定期借家契約の譲渡には、公正証書が必要
正解:2
定期借家でも、貸主が承諾すれば賃借権譲渡できる。ただし、契約書に「譲渡禁止」って書いてあったらアウト。
この辺の問題、宅建の民法で頻出。
繁華街でよく見る「居抜き看板5パターン」
街歩いてると、色々な看板がある。パターン別に見てみましょう。
①「居抜き100万円(設備一式)」
これは典型的な造作譲渡型。
厨房機器、エアコン、内装、什器備品、全部込みで100万円。
賃借権の譲渡も含まれてるから、貸主の承諾取ってるはず。
看板に金額書いてあるやつは、だいたいちゃんとしてる。
②「居抜き貸直接(賃借権のみ)」
これは設備譲渡なしで、賃借権だけ譲渡するパターン。
設備はリースだったり、持ち主が別だったりするケース。
「直接交渉」って書いてあるやつは、不動産屋挟まない分、トラブルリスク高め。
③「原状回復免除」
これが書いてあると、地位承継型の可能性高い。
貸主が「原状回復しなくていいよ」って承諾してる証拠。
ただし、契約書に明記されてないと意味ない。
④「レイアウト変更可」
これは再契約型の可能性あり。新しい契約で内装変更も許可されてるパターン。
ただ、変更範囲が決まってることも多いから、要確認。
⑤「即引き渡し」
これ、リース品の買取済みってこと。
厨房機器とかエアコン、リース契約が残ってると譲渡できないから、全部買い取ってる。
金額高めになるけど、すぐ営業開始できる。
実務の落とし穴【事例3つ】
【事例1】飲食店チェーン撤退→原状回復義務1000万円請求
あるラーメンチェーン、撤退するときに居抜きで次のテナント探した。
新テナントが見つかって、設備譲渡200万円で契約。でも、貸主に報告してなかった。
貸主が「無断譲渡だから契約解除」って言ってきて、原状回復義務1000万円請求された。
チェーン側は「次のテナント決まってるじゃん」って主張したけど、無断譲渡は民法612条でアウト。
結局、承諾料払って和解したらしい。
【事例2】居抜き200万円→リース品譲渡不可で解約
居酒屋が閉店して、居抜き200万円で募集。
新しいテナントが契約したけど、厨房機器がリース品だった。
リース会社が「譲渡は認めない」って言ってきて、設備使えない。
結局、新テナントは解約。200万円も返ってこなかった。
教訓:リース品は譲渡できない。契約前に所有権確認必須。
【事例3】看板譲渡トラブル→建物賃貸借契約に看板条項なし
焼肉屋が閉店して、「看板付き居抜き50万円」で募集。
新テナントが契約したけど、建物の賃貸借契約に「看板設置条項」がなかった。
貸主が「看板は原状回復対象だから撤去して」って言ってきて、新テナントが困った。
結局、新テナントが撤去費用負担。
教訓:造作譲渡契約書だけじゃダメ。建物賃貸借契約に看板条項が必要。
宅建士が確認すべきは、「造作譲渡契約書+貸主承諾書」の両方。
どっちか欠けてたら、トラブル確定。
街歩き判定チェックリスト5項目
繁華街歩くとき、この5つチェックすると面白い。
1. 看板に金額書いてあるか?
金額明記=ちゃんとした造作譲渡の可能性高い。
「応相談」「要問合せ」は、条件複雑なやつ。
2. 営業年数は?
3年未満の閉店=経営失敗の可能性。設備新しいから高値。
10年以上=老朽化。設備古いから安値。
3. 路面店か、雑居ビルか?
路面店の居抜き=貸主が大家さん。承諾取りやすい。
雑居ビル=管理会社挟むから手続き面倒。
4. チェーン店の跡か?
チェーン店撤退=設備統一規格。次も同業種が入りやすい。
個人店=設備バラバラ。汎用性低い。
5. 引越し予告期間は?
「即引渡し」=すでに解約済み。家賃負担なし。
「3ヶ月後引渡し」=まだ営業中。前テナントが家賃負担中。
この辺見てると、「あ、これ急いでるな」とか「条件厳しそう」とか分かる。
まとめ|賃借権譲渡、街で見つけたら要チェック
繁華街の居抜き看板、ただの「閉店のお知らせ」じゃない。
法律上の賃借権譲渡の現場。
民法612条、造作譲渡、貸主承諾、リース品の扱い…
宅建勉強してると、この辺の仕組みが全部分かるようになりました。
街歩くのが、楽しくなります。飽きない。
「あ、あの店、無断譲渡してんじゃね?」とか、「ちゃんと承諾取ってるな」とか。
次に繁華街歩くときは、看板をじっくり見てみてください。
街が、全然違って見えるはずです。
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