ガソリンスタンドが閉鎖→更地→また新しいGSが建つ理由

ガソリンスタンドの借地権事情について解説するアイキャッチ画像

ガソリンスタンド、閉鎖してるの見たことないですか?

で、しばらく更地のまま放置されてる。

数ヶ月後に見たら、また新しいガソリンスタンドが建ってる。

「なんで同じ場所にまたGS?」

って思ってたんですよ。

土壌汚染の問題と、定期借地権の関係だった。

ガソリンスタンド跡地、しばらく更地のまま

ガソリンスタンドって、閉鎖してから すぐに次の建物が建たない。

コンビニとかスーパーだと、 閉店→解体→すぐ新築、みたいな流れなのに。

GSだけ、数ヶ月〜1年くらい更地のまま。

不思議だなって思ってた。

土壌汚染調査が必要

理由は、土壌汚染。

ガソリンスタンドって、 地下にガソリンや軽油のタンクが埋まってる。

長年使ってると、タンクから漏れてることがある。

土壌が汚染されてる可能性がある。

だから、閉鎖後に土壌汚染調査をやる。

調査の流れ

  1. ガソリンスタンド閉鎖
  2. 地下タンク撤去
  3. 土壌サンプル採取
  4. 分析(ベンゼン、鉛など)
  5. 基準値超えてたら浄化工事
  6. 浄化完了
  7. ようやく次の建物建てられる

この調査と浄化に、数ヶ月〜1年かかる。

だから、しばらく更地のまま。

土壌汚染が見つかったら?

基準値超えてたら、浄化工事が必要。

浄化方法は:

  • 汚染土壌を掘削して処分
  • 特殊な薬剤で浄化
  • バイオレメディエーション(微生物で分解)

費用は、数百万円〜数千万円。

ひどい場合は、億単位。

めちゃくちゃ高い。

で、なんでまたガソリンスタンドが建つの?

「そんなリスクある場所、もうGS以外にすればいいじゃん」

って思うじゃないですか。

でも、また新しいGSが建つこと、多い。

理由は:

1. 立地がGSに向いてる

ガソリンスタンドって、立地条件がある。

  • 幹線道路沿い
  • 交通量が多い
  • 車の流入・流出がしやすい

こういう場所、GSに最適。

他の用途(住宅、店舗)には微妙。

だから、またGSになる。

2. 用途地域の制限

住宅地に、ガソリンスタンドは建てられない。

用途地域で決まってる。

だから、「GSだった場所」は、 「GSが建てられる場所」。

他の業種が入りにくい。

3. 土壌汚染のリスクを理解してる

新しく出店するGS事業者は、 土壌汚染のリスクを理解してる。

「この土地、過去にGSだったんだな」

「土壌汚染調査済みで、浄化も終わってる」

「むしろ、クリアな状態」

って考える。

逆に、まっさらな土地でGS始める方が、 将来的にリスク背負うことになる。

定期借地権との関係

ガソリンスタンド、事業用定期借地権で 土地を借りてることが多い。

契約期間は、10年〜20年。

なぜ定期借地権?

ガソリンスタンドって、 環境リスクがある業種。

地主からすると、 「GSに貸すの、ちょっと怖い」

って思う。

土壌汚染されたら困る。

だから、普通借地権じゃなくて、 定期借地権で貸す。

「20年後には返してもらう」

「土壌汚染があったら、その時に浄化してもらう」

こういう契約にしておけば、 地主も安心。

満了時のルール

定期借地権の契約には、 こういう条項が入ってることが多い。

「契約満了時、土壌汚染調査を実施する」

「基準値超えてたら、借主(GS事業者)が浄化費用を負担する」

だから、GS事業者は、 契約満了時に土壌汚染調査をやる。

で、浄化工事をやる。

そこまでやって、更地で返す。

更地で返された後、また新しいGS

地主は、更地で返してもらった。

土壌汚染も浄化済み。

さて、次どうする?

選択肢は:

  1. また別のGS事業者に貸す
  2. 別の用途で活用する
  3. 自分で使う
  4. 売却する

でも、立地条件的にGSに向いてる土地だから、 またGS事業者に貸すことが多い。

新しい定期借地権契約(10〜20年)を結ぶ。

こうして、 「ガソリンスタンド→更地→新しいガソリンスタンド」 の流れが生まれる。

街で観察してみる

ガソリンスタンド見つけたら、 こう考えてみると面白い。

「このGS、何年くらい営業してるんだろう?」

建物が古ければ、そろそろ契約満了かも。

「閉鎖したGS、どのくらい更地のまま?」

長いと、土壌汚染が深刻だったのかも。

「新しいGSが建ったけど、前と同じブランド?違うブランド?」

同じブランドなら継続契約。 違うブランドなら、新規契約。

観察するだけで、色々見えてくる。

他の環境リスク業種も同じ

ガソリンスタンドだけじゃなくて、 環境リスクがある業種は、 定期借地権を使うことが多い。

例えば:

  • クリーニング店(有機溶剤)
  • 自動車整備工場(油、廃液)
  • 工場(化学物質)

こういう業種も、 「定期借地権で区切りをつけやすくする」 戦略を取る。

地主も、 「環境リスクある業種には、普通借地権で貸したくない」 って思ってる。

だから、定期借地権。

まとめ

ガソリンスタンドが閉鎖→更地→新しいGSの流れ、 理由は:

  • 土壌汚染調査と浄化工事に時間がかかる
  • 立地条件がGSに向いてる
  • 定期借地権で区切りをつけてる
  • 環境リスクを管理しやすい

ガソリンスタンドって、 環境リスクと上手く付き合いながら、 定期借地権で事業してる。

街を歩いてて、 閉鎖したGSが更地のままだったら、

「今、土壌汚染調査やってるのかな」

って想像すると、楽しいですよ。

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