宅建勉強しててよかったこと、相続登記について。
2024年4月から、相続登記が義務化された。
相続してから3年以内に登記しないと、10万円以下の過料。
しかも、2024年4月以前に相続した不動産も対象。
つまり、10年前、20年前に相続した実家も、2027年3月末までに登記しないと、罰金。
相続登記義務化って何?
今までは任意だった
今まで、相続登記は「やった方がいい」けど、「やらなくても罰則なし」だった。
だから、放置する人が多かった。
「面倒くさい」 「費用かかる」 「急がなくていいや」
って。
2024年4月から義務化
相続してから3年以内に登記しないと、10万円以下の過料。
しかも、正当な理由なく放置した場合。
「知らなかった」は理由にならない。
過去の相続も対象
2024年4月以前に相続した不動産も対象。
相続発生日から3年以内、または2027年3月末までのどちらか遅い方。
例えば、
- 2020年に相続 → 2027年3月末までに登記
- 2023年に相続 → 2027年3月末までに登記
- 2025年に相続 → 2028年までに登記(3年以内)
つまり、2024年3月以前に相続した人は、全員2027年3月末が期限。
なんで義務化されたの?
所有者不明土地が増えてる
相続登記しないまま放置すると、誰の土地か分からなくなる。
父→息子→孫→ひ孫
3世代放置すると、相続人が10人、20人に増える。
誰が所有者か、もう分からない。
こういう「所有者不明土地」が、日本全国で九州の面積を超えてる。
公共事業ができない
道路を作りたい、防災工事をしたい。
でも、土地の所有者が分からない。
所有者が30人いるけど、連絡先が分からない。
こうなると、事業が進まない。
空き家が増える
所有者不明の土地・建物は、管理されない。
空き家になる。
倒壊の危険、防犯上の問題。
だから、政府が「相続登記を義務化」した。
街で見かけるパターン
父の名義のまま、30年放置
父が30年前に亡くなった。
でも、実家の名義は父のまま。
相続登記してない。
誰も住んでないけど、固定資産税は長男が払ってる。
「別に問題ないでしょ?」
って思ってた。
でも、2027年3月末までに登記しないと、罰金。
祖父の名義のまま、50年放置
実家の名義が、祖父のまま。
父も相続登記してない。
父が亡くなって、自分が相続。
でも、祖父→父→自分の2回分の相続登記が必要。
相続人が10人以上に増えてる。
全員の戸籍謄本を集めるだけで数ヶ月。
相続登記しないとどうなる?
売却できない
実家を売却しようとしたら、「名義が父のままですね。まず相続登記してください」って言われる。
名義が父のままだと、売却できない。
売買契約の前に、相続登記が必要。
担保にできない
実家を担保にして、銀行からお金を借りたい。
でも、名義が父のままだと、担保にできない。
まず相続登記が必要。
次の相続でさらに複雑化
父が亡くなって、相続登記しないまま、母も亡くなった。
2回分の相続登記が必要になる。
相続人がどんどん増える。
手続きがどんどん複雑になる。
2027年3月末以降は過料
2027年3月末までに登記しないと、10万円以下の過料。
しかも、相続人全員が対象。
長男、次男、三男、全員に過料が請求される可能性がある。
相続登記の手続き
必要な書類
- 被相続人(亡くなった人)の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本
- 相続人全員の住民票
- 遺産分割協議書(相続人全員の署名・実印)
- 相続人全員の印鑑証明書
- 固定資産評価証明書
これを集めるだけで、数週間〜数ヶ月かかる。
費用
登録免許税:固定資産税評価額の0.4%
例えば、実家の評価額2000万円なら、
2000万円 × 0.4% = 8万円
司法書士に頼む場合、報酬が5〜10万円。
合計13〜18万円。
自分でやる?専門家に頼む?
自分でやることもできる。
でも、書類集めが大変。
法務局に何度も行く必要がある。
仕事してる人は、平日に休まないといけない。
司法書士に頼んだ方が楽。
まず、実家を売却するか決める
相続登記する前に、「実家をどうするか」決めた方がいい。
売却するなら
売却するなら、査定してみる。
「いくらで売れるか」が分かれば、
「相続登記の費用15万円払っても、2000万円で売れるなら、やる価値ある」
って判断できる。
査定してみて、
「500万円でしか売れません」
って言われたら、
「15万円かけて相続登記して、500万円で売却…微妙だな」
ってなる。
でも、放置すると過料10万円。
どっちにしても、やるしかない。
住むなら
自分が実家に住むなら、相続登記する。
名義を自分にしないと、後々面倒。
空き家のまま放置するなら
放置するにしても、2027年3月末までに相続登記が必要。
過料10万円を避けるため。
でも、空き家のまま放置すると、
- 固定資産税を払い続ける
- 管理の手間
- 特定空家に指定されるリスク
だから、売却した方がいい。
相続人申告登記っていう簡易版もある
相続登記が間に合わない場合
2027年3月末までに、遺産分割協議がまとまらない。
相続登記ができない。
でも、過料は避けたい。
そういう場合、「相続人申告登記」という簡易版がある。
相続人申告登記とは
「自分が相続人です」って法務局に申告するだけ。
遺産分割協議書も、他の相続人の同意も不要。
1人で申告できる。
費用も安い(数千円)。
これをしておけば、過料は回避できる。
でも、正式な相続登記は必要
相続人申告登記は、あくまで「暫定的」なもの。
後で、正式な相続登記が必要。
売却するときは、正式な相続登記が必要。
でも、とりあえず2027年3月末の期限を回避できる。
まとめ
2024年4月から、相続登記が義務化。
相続してから3年以内に登記しないと、10万円以下の過料。
2024年3月以前に相続した人は、2027年3月末までが期限。
相続登記には、費用が13〜18万円、時間が数週間〜数ヶ月かかる。
まずは実家を売却するか決める。
売却するなら、査定して、売却価格を確認。
それから、相続登記の費用と比較して判断。
間に合わない場合は、「相続人申告登記」で暫定的に過料を回避。
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