近所の病院が移転した理由、定期借地権20年契約の満了だった

先月、近所の整形外科が突然移転してて。

看板に「◯月◯日より新住所にて診療」って書いてあって、「えっ、なんで?」って思ったんですよね。

患者さんも多かったし、駐車場も広かったし、立地的には良い場所だったはず。

潰れたわけじゃないから経営的には問題なかったんだろうけど、なんでわざわざ移転するんだろうって。

で、宅建の勉強してて「あ、これか」って分かった。

定期借地権の満了だったんです。

今日はこの「病院移転」の裏側について書きます📚

病院って土地を借りてるの?

そうなんです。意外かもしれないけど、病院も土地を借りてるケース、けっこう多い。

特に開業医とか、中規模のクリニックだと、土地を買うより借りる方が多いみたいです。

なんで借りるか?

まず、初期投資がヤバいから。

土地代で数億円とか普通にかかる。

その分を医療機器とか設備に回したい、っていう判断ですね。

あと、病院って立地が超重要じゃないですか。

駅近とか、住宅街のど真ん中とか。

そういう一等地を「買う」のは資金的にキツい。

でも「借りる」なら、なんとかなる。

だから定期借地権で土地を借りて、建物だけ建てるパターンが多いんです。

病院の契約期間ってどのくらい?

病院の場合、けっこう長めの契約が多い。

20年〜30年が一般的。

理由は簡単で、病院って長期運営が前提だから。

コンビニみたいに「10年で撤退」って訳にはいかないですよね。

患者さんとの信頼関係もあるし、地域医療の担い手でもあるし。

だから、20年とか30年とか、長めの契約で安定経営を目指すんです。

で、契約期間が終わるとどうなる?

ここがポイント。

定期借地権って、期限が来たら必ず返さないといけないんです。

更新とかない。

だから、契約満了が近づいてきたら、病院側は選択を迫られる。

選択肢は3つ。

① 地主と再契約する

「もう20年貸してください」って交渉する。

地主がOKしてくれれば、そのまま継続できる。

でも、地代の値上げとか、条件変更とか、色々あるらしい。

② 別の場所に移転する

再契約が難しかったり、条件が合わなかったりしたら移転。

今回のケースはこれだったんだと思う。

③ 廃業する

これは最悪のパターン。

高齢の院長先生とかで、「もう引退するタイミングかな」って判断することもあるみたい。

なんで再契約しなかったんだろう?

これ、めっちゃ気になるじゃないですか。

近所の整形外科、患者さん多かったし、再契約すれば良かったのに。

でも、いくつか理由が考えられるんですよね。

地代の値上げが厳しかった

20年前と今じゃ、その土地の価値が全然違う。

駅が近くにできたとか、再開発されたとか。

そうなると、地主が「地代上げさせて」って言ってくる可能性がある。

病院経営的に厳しかったら、断念するしかない。

地主が別の用途で使いたくなった

「20年後に返してもらう」前提で貸してたわけだから、

地主側にも「20年後の計画」があるはず。

「マンション建てたい」とか「子供に使わせたい」とか。

そうなったら再契約は無理ですよね。

もっと良い立地が見つかった

これもあると思う。

20年経つと、街の様子も変わるじゃないですか。

「こっちの方が患者さん来そう」って場所が見つかったら、移転するのも戦略的にアリ。

地元でも似たケースあった

数年前、近所の内科が移転したんですよ。

その時は「建て替え?」って思ってたんですけど、今思えばあれも定期借地権の満了だったのかも。

旧建物は解体されて、今はコインパーキングになってる。

で、内科は駅の反対側に新築で移転。

患者さん的には「遠くなった…」って声もあったけど、病院側には病院側の事情があったんでしょうね。

街で見かけたら要チェック

「◯月◯日より移転」の看板

これ見たら、定期借地権の満了かもって考えてみてください。

特に病院とか診療所は、契約期間が長いから移転頻度は低い。

それでも移転するってことは、何か理由がある。

移転後の跡地が更地になる

これも定期借地権のサイン。

建物を解体して、更地にして返還するのが原則だから。

跡地がすぐに駐車場とか別の建物になったら、「地主が新しく活用してるんだな」って分かる。

新築の病院が突然できる

これも、別の場所からの移転組かもしれない。

「あの病院、前はあっちにあったよね?」って思ったら、たぶん当たり。

病院側の視点で考えてみる

もし自分が開業医だったら、って想像してみると面白い。

20年契約で土地を借りる

「20年後?まぁ、そのとき考えよう」

15年目くらいで地主に確認

「あと5年で満了ですけど、再契約できますか?」

「地代上げてもらえれば…」

「えっ、そんなに上がるの?」

18年目で移転準備開始

「新しい場所探さないと」

「患者さんにどう説明しよう」

「スタッフの通勤は大丈夫かな」

20年目で移転完了

「バタバタだったけど、なんとか」

「旧建物の解体費用もかかったし」

「でも新しい場所、まぁまぁ良い感じ」

こう考えると、移転って超大変じゃないですか。

でも、定期借地権で契約してる以上、いつかは来る日なんです。

地主側の視点も見てみる

地主さんも、色々考えてるはず。

20年前に貸した時

「病院なら安定してるし、20年貸そう」

「地代も毎月入るし」

15年目くらい

「あと5年で返ってくるな」

「この土地、どう使おうか」

18年目

「やっぱりマンション建てよう」

「病院には更新しない旨を伝えないと」

20年目

「更地で返ってきた」

「次は定期借地権じゃなくて、自分でマンション経営しよう」

地主さんにとっては、「20年後に選択肢が戻ってくる」っていうメリットがあるんですよね。

普通借地権だったら、半永久的に返ってこないわけだから。

※この記事は宅建学習中の内容をまとめたものです。間違いがあればご指摘ください。

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