新しい住宅街、道路が異常に広い理由。土地区画整理事業だった

土地区画整理事業の具体例について解説するアイキャッチ画像

最近、見かけた街の異変。

道路が異常に広い。

普通の住宅地だと、車がギリギリすれ違える幅(6mくらい)なのに、

新興住宅地は、12m、16m、20mとか普通にある

「なんでこんなに広いの?」

って思って調べてみたら、土地区画整理事業で作られた街だった。

しかも、多摩ニュータウンとか千葉ニュータウンとか、有名な住宅地は全部これ。

宅建勉強してて、「土地区画整理法」って出てきたけど、

実際に街を見ると、めちゃくちゃ分かりやすい。

今回は、「なんで新しい住宅街は道路が広いのか?」を解説します。

普通の住宅地 vs 区画整理された住宅地

まず、道路幅の違いを見てみる。

項目 普通の住宅地 区画整理された住宅地
道路幅(主要道路) 4-6m 12-20m
比較 狭い(車がギリギリ) 2-3倍広い!
歩道 ほぼなし しっかりある
公園 少ない 多い(計画的に配置)
街並み 不規則 碁盤の目、整然

めちゃくちゃ違う。

普通の住宅地:4m道路が47%、6m道路が主流

区画整理された住宅地:12-20m道路が標準

2-3倍広い。

具体例:多摩ニュータウンの道路幅

多摩ニュータウン、行ったことある?

東京都の西部、多摩市・八王子市・稲城市にまたがる、巨大な住宅地。

この街、全部が土地区画整理事業で作られた

📊 多摩ニュータウンの道路幅

多摩ニュータウン通り(幹線道路) 18-20m
区画街路(標準) 8-10m
歩行者専用道路(中央公園通) 40m!
多摩モノレール通り 20m前後
多摩センター環状線 12-16m

📌 出典:東京都多摩建築指導事務所「道路種別地図」

歩行者専用道路が40mって、もはや意味わからん。

普通の住宅地の6m道路と比べたら、6.7倍

幹線道路の18-20mでも、3倍以上

これが土地区画整理事業。

なんでこんなに広いの?

理由は簡単。

計画的に作ったから。

普通の住宅地ができる流れ

昔の農地・山林
↓
地主が少しずつ売却
↓
買った人が勝手に家を建てる
↓
道路は後から整備
↓
結果:狭い道路、不規則な街並み

計画性ゼロ。

だから、道路が狭い。

土地区画整理事業の流れ

昔の農地・山林
↓
行政が「ここを住宅地にする」と決定
↓
地主から土地の一部を提供してもらう(減歩)
↓
その土地で道路・公園を作る
↓
残った土地を地主に返す(換地)
↓
結果:広い道路、計画的な街並み

最初から計画して作る。

だから、道路が広い。

土地区画整理事業の仕組み

ここで、土地区画整理事業の仕組みを簡単に説明する。

①減歩(げんぶ)

「土地の一部を提供してください」

地主が持ってる土地の一部を、道路・公園用に提供する。

💡 減歩の例

元の土地 100㎡
減歩率 25%
提供する土地 25㎡(道路・公園に使われる)
返ってくる土地(換地) 75㎡

土地が減る。

「え、損じゃん」って思うよね。

でも、実は損じゃない。

②整備後は土地の価値が上がる

減歩で土地は減るけど、整備後は土地の価値が上がる

項目 整備前 整備後 上昇率
今泉地区(復興DT) 2,211円/坪 53,130円/坪 約24倍!
一般的な区画整理 低価格農地 住宅地標準価格 3-10倍

今泉地区、24倍!

これ、極端な例だけど、一般的な区画整理でも3-10倍には上がる。

計算例

【整備前】
土地:100㎡
単価:5万円/㎡
価値:500万円

↓ 減歩25%

【整備後】
土地:75㎡(25㎡減った)
単価:10万円/㎡(2倍に上昇)
価値:750万円

→ 250万円の利益!

土地は減ったけど、価値は上がった。

これが土地区画整理事業のポイント。

③換地(かんち)

減歩で提供した土地の代わりに、別の場所に土地をもらう

これを「換地」という。

【元の土地(従前地)】
場所:駅から遠い
面積:100㎡
道路:狭い4m

↓ 換地

【新しい土地(換地)】
場所:駅に近い
面積:75㎡(25%減)
道路:広い12m

場所が変わることもある。

「元の場所がいい!」って人もいるから、揉めることもある。

実際の事例

📊 主要ニュータウンのデータ

地名 道路幅 減歩率 整備時期
多摩ニュータウン 幹線18-20m
区画8-10m
25-30% 1960年代開始
1980-90年代完成
千葉ニュータウン 幹線10-15m
区画6-12m
22.55-26.51% 1970年代計画
1980-2000年代整備
港北ニュータウン 幹線12-20m
区画6-10m
20-30% 1969年計画決定
1970-90年代整備
つくばエクスプレス沿線 幹線10-11m
区画6-10m
20-30% 2005年TX開業後
2010年代区画整理

どこも道路が広い。

幹線道路は10-20m、区画街路でも6-10m。

普通の住宅地の4-6mと比べたら、2-3倍以上

事業期間がめちゃくちゃ長い

土地区画整理事業、めちゃくちゃ時間かかる

  • 一般的な区画整理:5-15年
  • 多摩ニュータウン:約30年(1961年計画開始→1990年代完成)

30年!

なんでこんなに長いのか?

理由:

  1. 地主全員の同意が必要
  2. 減歩・換地の交渉が大変
  3. 道路・公園の整備に時間がかかる
  4. 反対運動・訴訟もある

めちゃくちゃ大変。

反対運動・トラブルもある

土地区画整理事業、全員が賛成するわけじゃない。

⚠️ よくあるトラブル

①減歩率が高すぎる(30%以上)

「土地が3割も減るなんて、納得できない!」
→ 地権者が不満、住民訴訟に発展

②狭除路負担増で補償トラブル

「うちの土地が道路になるなら、もっと補償してよ!」
→ 補償金の額で揉める

③事業認可取消訴訟

「そもそもこの事業、必要ないでしょ!」
→ 裁判で事業が止まる

実際、訴訟事例もある。

でも、適正な減歩率(20-30%)なら、裁判でも負けないことが多い。

街を歩いて見分ける方法

「この街、区画整理されてるかな?」って気になったら、こうやって見分ける。

チェックポイント

✅ 道路が広い(12m以上)

✅ 歩道がしっかりある

✅ 碁盤の目状の街並み 

✅ 公園が計画的に配置されてる

✅ 電線が地中化されてる 

✅ 街並みが統一されてる

この6つが揃ってたら、ほぼ確実に土地区画整理事業

逆に:

❌ 道路が狭い(4-6m)

❌ 歩道がない

❌ 不規則な街並み

❌ 公園が少ない

これは、自然発生的にできた住宅地。

地元でも探してみた

私の地元(東京都内)でも、区画整理された住宅地がある。

駅前の再開発エリア。

道路が16mもある。

しかも、歩道が片側3m。

めちゃくちゃ広い。

近所の古い住宅地は、道路4mで車がギリギリすれ違える幅。

対比がすごい。

「あ、ここ区画整理されたんだ」って、街を見てすぐ分かる。

不動産勉強してると、街の見方が変わって面白い。

まとめ

📋 この記事のポイント

新しい住宅街の道路が広い理由 土地区画整理事業で計画的に作られたから
道路幅の違い 普通の住宅地:4-6m、区画整理地:12-20m(2-3倍広い)
減歩 土地の20-30%を道路・公園用に提供。土地は減るが、価値は上がる(3-10倍)
代表例 多摩ニュータウン、千葉ニュータウン、港北ニュータウン、つくばエクスプレス沿線
事業期間 5-15年(多摩ニュータウンは30年)
トラブル 減歩率が高すぎると反対運動・訴訟も

新しい住宅街、道路が広いのは、土地区画整理事業で計画的に作られたから

減歩で土地は減るけど、整備後は価値が上がるから、地主も納得する。

多摩ニュータウンとか、めちゃくちゃ分かりやすい。

幹線道路18-20m、歩行者専用道路40m。

普通の住宅地の3-6倍。

街を歩いてると、「あ、ここ区画整理されたんだ」って分かるようになった。

#土地区画整理 #宅建 #不動産 #多摩ニュータウン #街歩き


※宅建知識をより深めたいと思い個人的に書いてます。間違いがあればご指摘ください。

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