なぜディズニーは土地を買ったのか?借地との比較で分かった

ディズニーはなぜ土地を勝ったのかについて解説するアイキャッチ画像

前回、「ディズニーランドの土地は借地じゃなく、オリエンタルランドが所有してる」って話をした。

👉 第1話:ディズニーランドの土地、借地だと思ってた → 実は違った

で、気になるのが、

「なんで借地じゃなくて、買ったの?」

ってこと。

約200万㎡の土地を買うって、莫大な初期投資がかかる。

借地なら、初期投資ゼロで始められる。

なのに、なぜ買ったのか?

宅建の借地権の知識を使って、徹底的に比較してみた。

所有 vs 借地、数字で比較してみた

まず、数字で比較。

💰 所有 vs 借地(定期借地権50年)の完全比較

項目 所有 借地
(定期借地権50年)
初期投資
数千億円〜
0円
初期投資不要
年間コスト 約10.7億円
(固定資産税)
約54億〜64億円
(地代)
10年間の総コスト 約107億円 約540億〜640億円
30年間の総コスト 約321億円 約1,620億〜1,920億円
50年間の総コスト 約535億円 約2,700億〜3,200億円
契約期間 永久 50年(更新不可)
契約満了時 制限なし
そのまま使える
建物解体して返還
解体費用も莫大
資産価値 約5,400億〜6,420億円
土地が資産として残る
0円
契約終了でゼロ

これ見て分かるのが、

10年目くらいまでは、借地の方が総コスト安い。

でも、30年を超えると、所有の方が圧倒的に有利。

50年間で見ると、差額は約2,000億円以上。

損益分岐点は何年目?

「じゃあ、何年運営すれば、所有の方が得になるの?」

って思うじゃないですか。

試算してみた。

📊 損益分岐点シミュレーション

前提条件

  • 土地の取得価格:約2,000億円(推定)
  • 所有の年間コスト:固定資産税約10.7億円
  • 借地の年間コスト:地代約59億円(中央値)

計算式

損益分岐点 = 土地取得価格 ÷ (借地の年間コスト – 所有の年間コスト)
= 2,000億円 ÷ (59億円 – 10.7億円)
= 2,000億円 ÷ 48.3億円
≒ 約41年

約41年で元が取れる

それ以降は、所有の方が圧倒的に有利

約41年で元が取れる。

ディズニーランドは1983年開園だから、もう42年運営してる。

つまり、もう元は取れてる。

これ以降は、固定資産税約10.7億円/年だけで済む。

もし借地だったら、今も年間約59億円を払い続けてる。

もし借地だったら、50年後にどうなる?

定期借地権の一番ヤバいのが、

「契約満了したら、建物を解体して更地で返還」

ってこと。

⚠️ もし借地だったら、2033年に起きること

1️⃣ 契約満了の通知

1983年開園、定期借地権50年なら、2033年に契約満了。

千葉県から「契約期間が終了します。土地を返還してください」って通知が来る。

2️⃣ 建物の解体

シンデレラ城、ビッグサンダーマウンテン、スペースマウンテン…

全部解体。

解体費用も莫大。数百億円規模。

3️⃣ 更地で返還

解体して、更地にして返還。

定期借地権は更新できないから、交渉の余地なし。

50年間、約3,000億円払って、
最後は全部解体

これはヤバすぎる

これは絶対にアカン。    夢の国崩壊はやばすぎるって。。

50年間、約3,000億円払い続けて、最後は全部解体。

ディズニーランドが消える。

なぜオリエンタルランドは「買った」のか?

ここまで見れば、理由は明確。

✅ オリエンタルランドが土地を買った理由

理由1:長期運営を前提としている

ディズニーランドは50年以上、100年以上運営する前提。
約41年で元が取れて、それ以降は固定資産税だけで済む。
長期で見れば、所有の方が圧倒的に有利。

理由2:資産価値を持ちたい

土地を所有すれば、約5,400億〜6,420億円の資産になる。
借地だと、契約終了でゼロ。
財務的に、所有の方が圧倒的に安定。

理由3:契約満了のリスクを回避

定期借地権は更新できない。
50年後に「建物を解体して返還」って、リスクが大きすぎる。
所有なら、そのリスクがゼロ。

理由4:年間コストが安い

固定資産税約10.7億円/年 vs 地代約59億円/年
差額は約48億円/年。
これが永久に続く。

結論:100年運営するなら、所有が正解。

千葉県・浦安市側のメリットは?

「じゃあ、千葉県は損してるんじゃないの?」

って思うかもしれないけど、そうでもない。

千葉県・浦安市のメリット 効果
造成費用の回収 土地を譲渡することで、莫大な造成費用を一括回収
固定資産税収入 年間約10.7億円の税収が永続的に入る
雇用創出 ディズニーリゾートで約2万人以上の雇用
経済波及効果 年間数百億〜数千億円の経済効果
観光客の増加 年間約3,000万人の来場者、周辺の商業施設も潤う
長期的な税収確保 借地なら50年で終了、所有なら永久に税収

千葉県・浦安市にとっても、所有してもらった方が有利。

理由は、

  1. 造成費用を一括回収できる
  2. 固定資産税が永続的に入る(借地だと入らない)
  3. 経済効果が莫大

借地だと、50年後に契約終了してディズニーが撤退したら、税収もゼロになる。

でも、所有なら永久に税収が入り続ける。

宅建的に見ると、これがスゴい

宅建勉強してて分かったのが、

「定期借地権は事業者にとってリスクが大きい」

ってこと。

📚 宅建の知識:定期借地権の特徴

契約期間 50年以上(法律で定められている)
更新 できない(絶対に契約終了)
建物の扱い 解体して更地で返還
地代 毎年払い続ける(固定資産税の数倍)
メリット 初期投資が少ない、短期〜中期向け
デメリット 50年後に全部失う、長期運営に不向き

結論:定期借地権は、「10〜20年で撤退する前提」の事業向け。
50年以上運営するなら、所有の方が圧倒的に有利。

定期借地権は、スーパーとかコンビニ向け。

「10〜20年で撤退するかも」って事業なら、定期借地権が合ってる。

でも、ディズニーランドは100年運営する前提。

だから、所有が正解。

街を歩いてて思ったこと

最近、地元のショッピングモールとか見てると、「定期借地権」って看板、けっこう見かける。

「この施設、20年後にはなくなるんだな」って思うと、ちょっと寂しい。

でも、ディズニーランドは違う。

100年後も、200年後も、たぶんある。

それは、土地を所有してるから。

宅建勉強してて分かったのが、

「長期運営するなら、所有が最強」

ってこと。

まとめ:100年運営するなら、所有が正解

📋 所有 vs 借地まとめ

年間コスト差 48億円(所有の方が安い)
損益分岐点 41年で元が取れる
50年間の差額 2,000億円以上の差
資産価値 所有:約5,400億〜6,420億円 借地:0円
結論 100年運営するなら、所有が圧倒的に有利

なぜディズニーは土地を買ったのか?

答えは明確。

100年運営する前提だから。

約41年で元が取れて、それ以降は固定資産税約10.7億円/年だけで済む。

借地なら、年間約59億円を永久に払い続けて、50年後には全部解体。

長期で見れば、所有が圧倒的に有利。


【シリーズ記事】

👉 第1話:ディズニーランドの土地、借地だと思ってた → 実は違った

👉 第3話:ディズニーの土地、資産価値はいくら?固定資産税も試算してみた(次回公開予定)


※この記事はオリエンタルランド有価証券報告書、千葉県企業庁資料、浦安市公示地価データをもとに執筆しています。

参考リンク: 株式会社オリエンタルランド千葉県公式サイト浦安市公式サイト不動産適正取引推進機構

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