ディズニーの土地、資産価値はいくら?固定資産税も試算してみた

ディズニーの資産価値について解説したアイキャッチ画像

第1話で、「ディズニーランドは借地じゃなく所有地」って分かった。

第2話で、「なぜ買ったのか?100年運営するなら所有が有利」って話をした。

👉 第1話:ディズニーランドの土地、借地だと思ってた → 実は違った 👉 第2話:なぜディズニーは土地を買ったのか?

で、最後に気になるのが、

「じゃあ、その土地の価値って、どれくらい?」

ってこと。

約200万㎡の土地を所有してるって、どれだけヤバいのか。

固定資産税はいくら払ってるのか。

調べてみたら、想像以上にヤバかった。

ディズニーランドの土地、時価総額は?

まず、土地の時価総額。

浦安市の公示地価データから計算してみた。

💰 ディズニーランドの土地、時価総額試算

土地の面積 約200万㎡(約60万坪)
浦安市の公示地価
(舞浜エリア)
坪あたり約90万円〜107万円
(2025年データ)
計算式(下限) 60万坪 × 90万円/坪 = 5,400億円
計算式(上限) 60万坪 × 107万円/坪 = 6,420億円
時価総額(推定) 約5,400億〜6,420億円

📌 出典:浦安市公示地価データ(2025年)、国土交通省地価公示

時価総額は約5,400億〜6,420億円。

中央値で計算すると、約6,000億円。

これ、東京ドーム約43個分の土地の価値。

6,000億円って、どれくらいヤバいのか?

6,000億円って、ピンとこないじゃないですか。

他の企業と比較してみた。

企業名 時価総額
(参考)
ディズニーランドの土地 約6,000億円
大手上場企業の時価総額 約5,000億〜1兆円規模
東京ドーム(本体建物) 建設費約350億円
比較 東京ドーム約17個分の建設費

東京ドーム約17個分の建設費に匹敵。

ディズニーの土地、それだけで上場企業レベルの資産価値。

固定資産税はいくら?

次に、固定資産税。

これがまたヤバい。

📊 固定資産税の試算

前提条件

  • 土地の面積:約200万㎡(約60万坪)
  • 固定資産税評価額:坪あたり約12,774円
    (公示地価の約70%が評価額の目安)
  • 固定資産税率:1.4%
    (浦安市の標準税率)

計算式

土地の評価額 60万坪 × 12,774円/坪 = 約768億円
固定資産税 768億円 × 1.4% = 約10.7億円/年

固定資産税:年間約10.7億円

1日あたり約290万円、1時間あたり約12万円

年間約10.7億円。

1日あたり約290万円。

1時間あたり約12万円。

めちゃくちゃ高い。

でも、オリエンタルランドの営業利益が年間数百億円規模だから、余裕で払える。

オリエンタルランドの財務データ

実際のオリエンタルランドの財務データも見てみた。

項目 金額(概算)
年間売上高 約5,000億円規模
年間営業利益 約1,000億円規模
固定資産税 約10.7億円
営業利益に占める割合 約1%

固定資産税は営業利益の約1%。

つまり、余裕で払える。

しかも、これが土地だけの話で、建物の固定資産税は別。

それでも、オリエンタルランドの財務的には全く問題ない。

もし借地だったら?コスト比較(完全版)

ここで、改めて所有と借地のコストを比較してみる。

⚠️ 所有 vs 借地、50年間のコスト完全比較

項目 所有 借地
(定期借地権50年)
初期投資 約2,000億円
(推定取得価格)
0円
年間コスト 約10.7億円
(固定資産税)
約59億円
(地代・中央値)
50年間の総コスト 約2,535億円
(初期投資+50年分)
約2,950億円
50年後の資産 約6,000億円
土地の時価総額
0円
建物解体して返還
トータル損益(50年後) +約3,465億円
(資産6,000億円 – 総コスト2,535億円)
−約2,950億円
(総コストのみ、資産ゼロ)

50年後の差:約6,415億円

所有なら資産が残る、借地なら全て失う

50年後の差は約6,415億円。

所有なら、約6,000億円の資産が残る。

借地なら、約3,000億円払って、全て失う。

この差はエグい。

浦安市への経済効果がヤバい

ディズニーランドが浦安市に与える経済効果も調べてみた。

項目 金額・規模
固定資産税収入 約10.7億円/年
雇用創出 約2万人以上
年間来場者数 約3,000万人
年間経済波及効果 数百億〜数千億円
浦安市の人口 約17万人
(ディズニー効果で増加)

固定資産税だけで年間約10.7億円。

これが永続的に入り続ける。

しかも、周辺の商業施設、ホテル、飲食店も含めると、経済効果は数千億円規模。

浦安市にとって、ディズニーランドは超重要な税源。

宅建的に見ると、これがヤバい

宅建勉強してて分かったのが、

「不動産は資産」

ってこと。

📚 宅建の知識:不動産の資産価値

所有権のメリット

  • 永久に使える(契約期間の制限なし)
  • 資産として残る(財務諸表に計上)
  • 担保にできる(融資を受けられる)
  • 相続できる(次世代に引き継げる)

借地権のデメリット

  • 契約期間に制限(定期借地権は50年)
  • 資産価値ゼロ(契約終了で失う)
  • 担保価値が低い(融資が難しい)
  • 地代を永久に払う(コストが高い)

結論:長期運営を前提とするなら、所有が圧倒的に有利。
初期投資は大きいが、資産として残るから、トータルで見れば圧倒的に得。

ディズニーランドの土地、約6,000億円の資産。

これがオリエンタルランドのバランスシート(貸借対照表)に載ってる。

借地だったら、これがゼロ。

財務的に、所有の方が圧倒的に安定。

街を歩いてて思ったこと

最近、地元の商業施設とか見てると、「定期借地権」って看板、めっちゃ見かける。

「この施設、20年後には消えるんだな」って思うと、なんか寂しい。

でも、ディズニーランドは違う。

100年後も、200年後も、たぶんある。

それは、約6,000億円の土地を所有してるから。

宅建勉強してて分かったのが、

「不動産を所有するって、めちゃくちゃ強い」

ってこと。

まとめ:ディズニーの土地、約6,000億円の資産

📋 ディズニーランドの土地まとめ

土地の時価総額 約6,000億円
固定資産税 約10.7億円/年
営業利益に占める割合 約1%(余裕で払える)
50年後の資産価値 所有:約6,000億円 借地:0円
浦安市への税収 約10.7億円/年が永続的に入る
結論 長期運営には所有が圧倒的に有利

ディズニーランドの土地、時価総額は約6,000億円。

固定資産税は年間約10.7億円だけど、営業利益の約1%だから余裕で払える。

もし借地だったら、年間約59億円の地代を払い続けて、50年後には全て失う。

でも、所有なら約6,000億円の資産が残る。

50年後の差は約6,415億円。

長期で見れば、所有が圧倒的に有利。


【シリーズ完結】

👉 第1話:ディズニーランドの土地、借地だと思ってた → 実は違った

👉 第2話:なぜディズニーは土地を買ったのか?

👉 第3話:ディズニーの土地、資産価値はいくら?(この記事)

参考リンク: 株式会社オリエンタルランド千葉県公式サイト浦安市公式サイト国土交通省(地価公示)

※この記事はオリエンタルランド有価証券報告書、千葉県企業庁資料、浦安市公示地価データをもとに執筆しています。


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