コインパーキングが駅前に多い理由、地主の暫定利用戦略だった

コインパーキングの借地権について解説したアイキャッチ画像

駅前とか、一等地に、コインパーキングめちゃくちゃ多くないですか?

「なんでこんな良い場所を駐車場にしてるんだろう?」

「ビル建てた方が儲かるんじゃない?」

って、ずっと思ってた。

でも、宅建勉強してて、理由が分かったんですよ。

これ、「暫定利用」っていう地主の戦略だった。

なんで一等地を駐車場にするの?

一等地にコインパーキング、実はめちゃくちゃ多い。

渋谷とか新宿とか、駅前の超いい場所なのに、駐車場。

「もったいなくない?」って思うじゃないですか。

でも、地主からすると、合理的な判断らしい。

暫定利用って何?

「暫定利用」っていうのは、将来的に別の用途で使う予定だけど、 それまでの間、とりあえず駐車場にしておくこと。

例えば:

  • 5年後に息子が起業するから、そのとき使う
  • 10年後に自分で建物建てる予定
  • 相続税対策で様子見てる
  • 再開発の話が出てるから待ってる

こういう「いつか使う」予定があるとき、 建物建てちゃうと困る。

だから、駐車場にしとく。

なんで駐車場なの?更地じゃダメ?

「じゃあ更地でいいじゃん」

って思うかもしれないけど、ダメなんですよ。

理由は、固定資産税。

更地だと、固定資産税が高い。

でも、駐車場として使ってれば、 「使用中の土地」として、税金が少し安くなる。

しかも、駐車場なら:

  • 初期投資ほぼゼロ(アスファルト舗装だけ)
  • すぐに撤去できる
  • 建物と違って解体費用ゼロ
  • 管理も楽

「とりあえず駐車場」が一番楽なんです。

定期借地権との関係

駐車場経営、自分でやる場合と、 業者に貸す場合がある。

業者に貸す場合、短期の定期借地権を使うことが多い。

例えば:

  • 5年の定期借地権で駐車場業者に貸す
  • 業者がコインパーキング運営
  • 5年後に確実に返してもらえる
  • また自分で使うか、別の業者に貸すか決める

普通借地権だと、最低30年の契約になっちゃう。

30年も縛られたくない。

だから、5年とか10年の短期契約。

これが「暫定利用」のポイント。

街で見るパターン

パターン1:相続後の暫定利用

父親が亡くなった

実家を相続

「売るか、貸すか、自分で使うか…」

決められない

とりあえず駐車場にしとく

よくあるパターン。

パターン2:再開発待ち

「この地域、5年後に再開発の予定」

「それまで待ちたい」

「でも更地だと税金高い」

だから駐車場

これも多い。

パターン3:建て替え前

古いビル解体した

新しいビル建てる予定

でも、計画練るのに時間かかる

その間、駐車場

1〜2年の短期利用。

地主の本音

不動産屋さんに聞いた話だと、 地主の本音はこんな感じらしい。

「将来のこと、まだ決まってない」

「でも、今すぐ建物建てる気もない」

「普通借地権で30年縛られるのは嫌」

「だから、とりあえず駐車場」

「5年後、10年後に考える」

要するに、「時間稼ぎ」。

コインパーキングが増える理由

最近、コインパーキングめっちゃ増えてる。

理由は:

1. 相続が増えてる

高齢化で、相続が増えてる。

相続した土地、すぐに方針決められない。

だから、とりあえず駐車場。

2. 普通借地権が敬遠される

普通借地権で貸すと、最低30年。

しかも、地主が返してもらうの超難しい。

「一度貸したら返ってこない」

って思われてる。

だから、定期借地権の短期契約か、 自分で駐車場経営。

3. 駐車場経営が楽

建物の賃貸経営と違って、 駐車場は管理が楽。

建物だと:

  • 修繕費用
  • 入居者トラブル
  • 空室リスク

駐車場なら:

  • メンテナンスほぼゼロ
  • トラブルほぼゼロ
  • すぐ撤去できる

「面倒くさいことしたくない」

って地主が増えてる。

街を歩いて観察してみる

コインパーキング見つけたら、 こう考えてみると面白い。

「この土地、地主は何を待ってるんだろう?」

駅前の一等地なら:

  • 相続後の方針決め待ち?
  • 再開発の話待ち?
  • 息子が将来使う予定?
  • 相続税対策で様子見?

想像するだけで楽しい。

まとめ

一等地のコインパーキング、 もったいないようで、実は合理的。

地主からすると:

  • 将来の選択肢を残せる
  • 固定資産税を抑えられる
  • 初期投資ゼロ
  • いつでも撤去できる
  • 管理が楽

「とりあえず駐車場」は、 地主の賢い戦略だった。

街を歩くとき、 コインパーキング見つけたら、

「この地主、何を待ってるんだろう?」

って考えると、楽しいですよ。

ではまた。

コメント

タイトルとURLをコピーしました