江戸川区南小岩七丁目土地区画整理:換地処分で資産価値2倍?

宅建 土地区画整理法 江戸川区 投資

気になってる再開発案件がありました。

江戸川区南小岩七丁目土地区画整理事業。

「換地処分で資産価値2倍」とか言われてるんですけど、 本当にそんな美味しい話あるの?って思って調べてみた。

地区画整理法の知識と、実際の事業内容を照らし合わせると、 意外と現実的な話かもしれない。

事業規模がヤバい

まず、基本情報から。

正式名称は「東京都市計画事業南小岩七丁目土地区画整理事業」。

項目 内容
施行者 江戸川区(再開発部分は組合施行)
施行面積 4.9ヘクタール(南小岩六丁目・七丁目各一部)
事業認可 令和3年7月9日(江戸川区告示第618号)
事業期間 令和3年度~令和13年度(清算は令和14年度以降)
総事業費 約170億円
権利者数 269人
再開発規模 延べ床15.5万㎡、GL+160mタワー予定
立地 小岩駅南口徒歩圏(JR総武線)

総事業費が約170億円で、権利者数が269人。

小岩駅南口から徒歩圏で、再開発一体事業として、 交通広場・道路整備と延べ床15.5万㎡のタワー(地上160m)が予定されてる。

これ、めちゃくちゃデカいプロジェクト。

換地処分の仕組み

土地区画整理法第85条に「換地処分」ってのがあります。

簡単に言うと、 「今持ってる土地(従前地)の権利を、新しい土地(換地)に移す」 ってこと。

従前地が木造密集地で、道路も狭くて資産価値低いとする。

それが換地処分で、道路が整備されて、駅近の商業地になったら、 評価額が上がる。

ただし、評価額の差額は清算金で調整される。

清算金のリスクがエグい

これが一番怖いんですけど、 換地評価額が従前地評価額より高くなった場合、 差額分を清算金として納付しないといけない。

逆に、換地評価額が低くなった場合は、還付される。

この清算金、数百万円から数千万円になることもある。

パターン 従前地評価額 換地評価額 清算金
パターンA 3,000万円 5,000万円 2,000万円納付
パターンB 3,000万円 2,500万円 500万円還付
パターンC 3,000万円 3,000万円 清算金なし

「資産価値2倍!」って喜んでたら、 清算金で数千万円請求されて詰む、みたいな話も普通にある。

立体換地制度が面白い

この南小岩七丁目の事業、立体換地制度を使ってる。

立体換地っていうのは、土地を「平面」じゃなくて「立体」で考える方式。

要は、マンションの敷地権を選択できる。

従前地が100㎡の土地だったとして、 換地で50㎡の土地+マンション1戸(敷地権付き)みたいな形になる。

再開発で高層ビル(GL+160m)が建つから、 権利者は「土地のまま」か「マンション敷地権」か選べる。

これ、めちゃくちゃ柔軟な仕組み。

商業・住宅ビル建設予定だから、 商業系で貸し出すか、住宅系で自分で住むか、選択肢が広い。

資産価値2倍シナリオ、本当にある?

で、本題の「資産価値2倍」について。

江戸川区の相場を見ると、 従前地(木造密集地)の坪単価が100万円くらい。

これが換地で商業系街区になって、 タワーマンション隣接地(GL+160m)になると、坪単価200万円超えることもある。

タイプ 坪単価 100㎡の評価額
従前地(木造密集) 100万円/坪 約3,000万円
換地(商業系街区) 200万円/坪 約6,000万円
資産価値上昇 約2倍

小岩駅徒歩圏で、再開発タワー(GL+160m)が隣接する立地。

実際、都内の再開発エリアだと、こういう事例は珍しくない。

だから、「2倍」は現実的な数字かもしれない。

ただし、清算金次第

問題は、清算金。

資産価値が2倍になっても、 清算金で2000万円とか払わされたら、手元に残る利益は減る。

逆に、清算金がほぼゼロなら、丸儲け。

この辺は、換地設計図と評価額を見ないと分からない。

江戸川区のHPで換地設計図が公開されてるらしいから、 投資判断するなら、まずそこをチェックするべき。

事業中の制限に注意

重要なのが「事業中制限」。

土地区画整理法第87条で、 事業中は新築・増築・用途変更に組合の届出が必要。

都市計画法58条2項と絡んでくる。

つまり、今この地域で土地を買っても、 自由に建物を建てられない可能性がある。

「安いから買った!」って思っても、 「建築許可下りません」みたいなことになる。

投資するなら、この制限をちゃんと理解してないとヤバい。

登記実務も重要

仮換地指定が出たら、登記をちゃんとやらないといけない。

権利変換登記(表題部・権利部)で所有権を保全する必要がある。

手続きミスると権利が消えるリスクもある。

司法書士に依頼するのが無難だけど、 自分でやる場合は要注意。

2026年時点での投資判断

令和13年(2031年)に換地処分が完了予定。

今2026年だから、あと5年。

金利上昇してる今、割安で仕込めるチャンスかもしれない。

ただし、清算金リスクと事業中制限をちゃんと理解してから。

「資産価値2倍!」っていう言葉だけで飛びつくと、 清算金で詰むか、建築制限で身動き取れなくなる。

投資判断チェックリスト

自分が投資するなら、こういう順番で確認する。

チェック項目 確認方法 重要度
換地設計図の確認 江戸川区HPで公開、商業業務系・住宅系のゾーニングチェック ★★★
小岩駅からの距離 徒歩圏なら資産価値高い、現地確認必須 ★★★
清算金の見積もり 従前地評価額と換地評価額の差額を試算 ★★★
事業中制限の確認 新築・増築できるか、組合に問い合わせ ★★
登記手続きの準備 仮換地指定後、すぐに権利変換登記できるか確認 ★★
金利動向チェック 2026年時点で金利上昇してるから、資金計画慎重に ★★

この6項目、全部クリアできれば投資判断してもいいかも。

1個でも不安要素あったら、やめた方がいい。

まとめ

江戸川区南小岩七丁目の土地区画整理、 「資産価値2倍」は嘘じゃない。

ただし、清算金リスクと事業中制限を理解してないと、 美味しい話どころか地獄になる可能性もある。

土地区画整理法の知識、 こういう実案件で使えるんだなって思った。

投資判断するなら、換地設計図と清算金の試算、必須です。

令和13年換地処分完了まであと5年、 金利上昇下の割安仕込みチャンスかもしれないけど、 リスク理解してから動いた方がいいかもしれません。


※この記事は宅建合格者が、土地区画整理法の知識と公開情報を基にまとめたものです。投資判断は自己責任でお願いします。

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