父親が亡くなって、実家を相続した。
でも、登記簿を見たら「借地権」って書いてある。
「借地権って何? 何をすればいいの?」
行政書士の勉強で相続の手続きを学んでるんですけど、借地権の相続って、普通の不動産相続とちょっと違う。
放置すると、後でトラブルになることもあるらしい💦
今日は、借地権を相続したら、最初にすべき5つの手続きを、順を追って解説します。
そもそも、借地権って相続できるの?
結論から言うと、借地権は相続できます。
借地権も立派な財産だから、相続の対象になる。
ただし、普通の土地・建物の相続とは違う点がいくつかある。
📌 重要ポイント
借地権の相続に、地主の承諾は不要!
法律上、借地権は地主の承諾なしで相続できます。
ただし、トラブル防止のため、地主への連絡は必須。
これ、意外と知られてない。
「地主の許可が必要なんじゃないか?」って心配する人が多いんですけど、相続の場合は不要。
売却や建て替えのときは地主の承諾が必要だけど、相続は別。
借地権を相続したら、やるべき5ステップ
借地権相続の5ステップ
- 登記簿で借地権かどうか確認する
- 地主に相続の連絡をする
- 必要書類を集める
- 相続登記(名義変更)をする
- 今後の方針を決める(保有 or 売却 or 買取)
順番に見ていきます。
ステップ①:登記簿で借地権かどうか確認する
まず、実家の土地が「所有権」なのか「借地権」なのか確認。
登記簿謄本の取り方
- 法務局の窓口で取得
- 最寄りの法務局に行く
- 「登記事項証明書(登記簿謄本)を取りたい」と伝える
- 手数料:600円(窓口)
- オンラインで取得
- 登記情報提供サービス(有料)
- 法務局のオンライン申請システム
- 手数料:500円(オンライン)
登記簿のどこを見ればいいか?
登記簿謄本の**「権利部(甲区)」**を見る。
登記簿の見方
| 記載内容 | 意味 |
|---|---|
| 「所有権」と記載 | → 土地は自分のもの |
| 「借地権」と記載 | → 土地は借りてる |
| 「賃借権」と記載 | → 土地は借りてる |
参考サイト:
建物の登記簿だけじゃなくて、土地の登記簿も確認してください。
建物は自分のものでも、土地は借りてる、っていうケースが多い。
ステップ②:地主に相続の連絡をする
借地権の相続に地主の承諾は不要だけど、連絡はしておいた方がいい。
連絡のタイミング
相続が発生してから、1〜2ヶ月以内が目安。
法的な期限はないけど、早めに連絡した方が、地主との関係が良好に保てる。
連絡する内容
電話でもいいけど、**書面(内容証明郵便)**で送るのが確実。
📧 地主への連絡文例
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたび、令和○年○月○日に、借地権者である(被相続人の氏名)が死去いたしました。
つきましては、借地権を相続いたしましたので、ご連絡申し上げます。
今後とも、引き続きよろしくお願い申し上げます。
敬具
相続人:○○ ○○
住所:〒000-0000 ○○県○○市○○
電話:000-0000-0000
名義変更料を請求されたら?
地主から「名義変更料を払ってくれ」と言われることがある。
でも、相続の場合、名義変更料を払う法的義務はない。
💡 名義変更料の扱い
売却や譲渡の場合: 名義変更料が必要(借地権価格の5〜10%)
相続の場合: 名義変更料は不要(判例・通説)
もし地主が強く請求してくる場合は、司法書士や弁護士に相談した方がいい。
ステップ③:必要書類を集める
借地権の相続登記(名義変更)に必要な書類を集める。
必要書類一覧
| 書類名 | 取得場所 | 費用 |
|---|---|---|
| 被相続人の出生〜死亡までの戸籍謄本 | 本籍地の市区町村 | 1通450円〜750円 |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 本籍地の市区町村 | 1通450円 |
| 相続人全員の住民票 | 住所地の市区町村 | 1通300円 |
| 遺産分割協議書 | 自分で作成 | 無料 |
| 相続人全員の印鑑証明書 | 住所地の市区町村 | 1通300円 |
| 固定資産税評価証明書 | 不動産所在地の市区町村 | 1通300円 |
| 借地契約書(賃貸借契約書) | 被相続人の遺品から探す | – |
戸籍謄本の集め方
被相続人の「出生から死亡まで」の戸籍謄本を集めるのが、一番大変。
婚姻とかで転籍してると、複数の市区町村から取り寄せる必要がある。
💡 戸籍謄本の取り寄せのコツ
1. まず、最新の戸籍謄本を取得
2. そこに「従前の本籍」が書いてある
3. 従前の本籍地の市区町村に、次の戸籍を請求
4. 出生まで遡る
郵送でも取得できるので、遠方の場合は郵送請求がおすすめ。
参考サイト:
遺産分割協議書のサンプル
遺産分割協議書は、相続人全員で話し合って、誰が何を相続するか決めたら作成する。
フォーマットのダウンロード:
ステップ④:相続登記(名義変更)をする
必要書類が揃ったら、法務局で相続登記をする。
相続登記の申請先
不動産の所在地を管轄する法務局。
管轄の法務局を調べる:
登録免許税
相続登記には、登録免許税がかかる。
💰 登録免許税の計算
登録免許税 = 固定資産税評価額 × 0.4%
例:固定資産税評価額が1,000万円の場合
→ 登録免許税 = 1,000万円 × 0.4% = 4万円
ただし、土地の価額が100万円以下の場合、免税措置がある。
参考サイト:
相続登記は司法書士に頼むべき?
自分でもできるけど、書類が複雑なので、司法書士に頼む人が多い。
報酬の相場は、5〜10万円くらい。
司法書士に頼むメリット
- 書類の不備がなくなる
- 戸籍謄本の取り寄せも代行してくれる
- 法務局への提出も代行してくれる
- 時間と手間が大幅に削減できる
ステップ⑤:今後の方針を決める
相続登記が完了したら、借地権付き物件をどうするか決める。
3つの選択肢
選択肢①そのまま保有
自分や家族が住む。ただし、地代は払い続ける。
選択肢②地主から土地を買い取る
完全な所有権になる。ただし、地主が売ってくれるとは限らない。
選択肢③借地権ごと売却
現金化する。ただし、地主の承諾が必要。
選択肢③を選ぶなら:借地権を売却する
借地権を売却する場合、地主の承諾が必要。
地主への承諾依頼の流れ
- 地主に売却の意思を伝える
- 「借地権を第三者に売却したい」と連絡
- 承諾料の交渉
- 相場:借地権価格の3〜5%
- 例:借地権価格1,800万円なら、承諾料は54万円〜90万円
- 承諾書を作成
- 地主から正式な承諾書をもらう
- フォーマットは司法書士に相談
- 買主を探す
- 不動産屋に依頼
- または、借地権専門の買取業者に依頼
借地権の売却が難しい理由
普通の不動産屋だと、借地権付き物件は敬遠されがち。
理由は:
- 地主の承諾が必要(承諾料もかかる)
- 買い手が住宅ローンを組みにくい
- 地代を払い続ける必要がある
だから、借地権専門の買取業者に相談した方が早い。
借地権付き物件で困ってる人へ
✓ 地主との交渉が面倒
✓ 普通の不動産屋で断られた
✓ 早く現金化したい
✓ 相続した借地権、どうすればいいか分からない
※査定は無料。
借地権専門の買取業者なら:
- 地主との交渉を代行してくれる
- 承諾料も業者が負担してくれることが多い
- 現金化が早い(最短1週間)
- 住宅ローンが通らない買い手でもOK(業者が現金買取)
「とりあえず、今の価値を知りたい」っていう人は、無料査定だけでもしてみるといい。
補足:借地権の相続税はどうなる?
借地権も相続財産だから、相続税がかかる。
借地権の評価額の計算方法
💰 借地権の評価額
借地権の評価額 = 更地価格 × 借地権割合
更地価格:国税庁の路線価を基に計算
借地権割合:路線価図に記載(30%〜70%)
路線価の調べ方
国税庁のサイトで調べられる。
路線価図の見方:
- 国税庁:路線価図にアクセス
- 都道府県を選択
- 市区町村を選択
- 対象の土地の路線価を確認
路線価図に「300D」とか書いてあったら:
- 300:1㎡あたり30万円(千円単位)
- D:借地権割合60%
計算例
土地面積:100㎡
路線価:30万円/㎡
借地権割合:60%(D)
更地価格 = 30万円 × 100㎡ = 3,000万円
借地権の評価額 = 3,000万円 × 60% = 1,800万円
この1,800万円が相続税の対象になる。
相続税の基礎控除は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」。
例えば、相続人が3人なら、基礎控除は4,800万円。
借地権の評価額が1,800万円なら、他の財産と合わせて基礎控除を超えなければ、相続税はかからない。
まとめ:借地権相続のチェックリスト
✅ やることチェックリスト
| やること | 期限 | 完了 |
|---|---|---|
| 登記簿謄本で借地権か確認 | すぐ | □ |
| 地主に相続の連絡 | 1〜2ヶ月 | □ |
| 戸籍謄本を集める | 3ヶ月 | □ |
| 遺産分割協議書を作成 | 3ヶ月 | □ |
| 相続登記を申請 | 3年以内 | □ |
| 相続税の申告(必要な場合) | 10ヶ月 | □ |
| 今後の方針を決める | – | □ |
特に重要なのが、相続登記の期限。
2024年4月から相続登記が義務化されて、相続を知ってから3年以内に登記しないと、10万円以下の過料が科される可能性がある。
「後でやればいいや」じゃなくて、早めに動いた方がいい。
最後に:迷ったら専門家に相談
借地権の相続、正直めっちゃ複雑。
自分でできなくはないけど、書類集めとか、地主との交渉とか、けっこう大変。
迷ったら、専門家(司法書士・弁護士)に相談するのが一番確実。
相続登記なら司法書士、地主とのトラブルなら弁護士。
あと、売却を考えてるなら、借地権専門の買取業者に相談するのもアリ。
地主との交渉も代行してくれるし、現金化も早い。
無料査定だけでもしてみると、今後の選択肢が見えてくると思います✨
【借地権相続の関連知識】↓
– 相続した古民家カフェ、定期借地権の地代値上げで閉店することになった
– 古い商店街の建物、なんで建て替えないの?借地権の承諾料が高すぎた
– 定期借地権って何?宅建勉強してて「なるほど」って思った仕組み
#相続 #不動産 #街歩き
※この記事は行政書士学習中の内容と法務省・国税庁の公式情報をもとにまとめたものです。個別の案件については司法書士・弁護士などの専門家にご相談ください。


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