としまえんなぜ閉園?定期借地権満了は誤解、西武の戦略だった

としまえんの閉店理由について解説するアイキャッチ画像

子供の頃、としまえん行ったことある人、多いと思う。

私も小学生の時、遠足で行った記憶がある。

プールとか、メリーゴーランドとか。

で、2020年に突然閉園のニュース。

「え、なんで?」って思った。

今回は、としまえん閉園の本当の理由と、跡地のハリーポッターがどういう契約なのか、調べてみた。

豊島園の全体画像

としまえんの基本情報

まず、としまえんってどんな施設だったのか。

📊 としまえん基本データ

所在地 東京都練馬区向山3丁目 [web:23]
敷地面積 約22万㎡(東京ドーム約4.7個分) [web:51]
閉園日 2020年8月31日 [web:60]
土地所有者 西武鉄道株式会社 [web:60]
運営会社 株式会社豊島園(西武グループ100%子会社) [web:60]

📌 出典:
西武鉄道公式プレスリリース[PDF][web:60]
練馬区公式(敷地面積)[web:51]
Wikipedia(所在地)[web:23]

重要なのは、土地所有者が西武鉄道ってこと。

つまり、西武が土地を持ってて、自分で遊園地を運営してた。

「誰かから土地を借りてた」わけじゃない。

「定期借地権満了で閉園」は間違い

ネットでよく見る「定期借地権の契約満了で閉園」って情報、実は違う

としまえんは、西武が自分の土地で運営してた遊園地。

じゃあ、なんで閉園したのか?

本当の閉園理由

🔍 閉園の本当の理由

① 老朽化した施設の更新負担

開園から長い年月が経ち、アトラクションや建物の老朽化が進んでいた。大規模な改修には莫大なコストがかかる。

② レジャー需要の変化

遊園地離れが進み、来園者数が減少傾向。コロナ禍も追い打ちをかけた。

③ 都市計画公園としての活用

1957年から「練馬城址公園」として都市計画決定されていた。東京都が段階的に用地を取得し、公園として整備する方針。

④ ハリーポッター施設誘致のチャンス

ワーナーブラザーズとの協議が進み、新たな収益モデルが見えた。

つまり、西武の経営判断ってこと。

「遊園地を続けるよりも、土地を別の形で活用した方がいい」って結論になった。

西武の決断:「遊園地やめて、地主になる」

ここからが面白いところ。

としまえんを閉園した後、西武はどうしたか?

「土地を貸す側」になったんです。

項目 としまえん時代 ハリポタ時代
土地所有者 西武鉄道 西武鉄道
運営者 西武グループ(自社) ワーナーブラザーズ(他社)
契約形態 なし(自社所有・自社運営) 事業用定期借地権(30年)
西武の役割 運営者(リスク負担) 地主(安定収入)
初期投資 西武が負担 伊藤忠・リース会社が負担

西武からすると、めちゃくちゃ賢い選択。

遊園地を自分で運営するのは:

  • 初期投資がかかる
  • 維持費がかかる
  • 天候・景気に左右される
  • リスクが高い

でも、土地を貸すだけなら:

  • 初期投資ゼロ
  • 安定した地代収入
  • リスク最小限
  • 30年間確実に入る

「遊園地やめて、地主になる」ってこと。


【ちょっと専門的な話】事業用定期借地権って何?

ここからは、ちょっと専門的な話。

興味ない人は飛ばしてOK。

ハリーポッター施設の契約スキーム

ハリポタの土地、実は「借りてる」んですよ。

💡 ハリポタ施設の契約構造

土地所有者(地主) 西武鉄道株式会社
借地権者 伊藤忠商事株式会社
契約形態 事業用定期借地権(30年契約)
借地面積 約9万㎡
契約期間 2023年開業〜2053年頃まで
建物所有者 芙蓉総合リース
施設運営者 ワーナーブラザーズジャパン

この契約、4者が分離してるんです。

事業用定期借地権とは?

「事業用定期借地権」ってのがある。

簡単に言うと:

  • 期間限定で土地を貸す契約
  • 契約期間:10年以上50年未満
  • 更新なし
  • 契約終了したら建物を壊して返す
  • 事業用(店舗・オフィス・施設など)

ハリポタは30年契約

2053年頃に契約終了したら、建物を壊して西武に返す。

なんで土地を借りるの?

「土地買えばいいじゃん」って思うかもしれない。

でも、事業者側からすると、土地を借りるメリットがある。

メリット①:初期投資を抑えられる

土地代で10億円とか普通にかかる。

それがゼロになるのはデカい。

メリット②:撤退しやすい

30年後、もしハリポタブームが終わってたら、契約終了して撤退すればいい。

土地を買ってたら、売却が大変。

メリット③:リスク分散

土地の価格変動リスクを地主が負う。

事業者は運営に集中できる。

地主(西武)にとってのメリット

西武からすると:

メリット①:安定収入

30年間、毎月確実に地代が入る。

メリット②:初期投資ゼロ

建物は伊藤忠・リース会社が作る。

西武は何もしなくていい。

メリット③:30年後に土地が返ってくる

契約終了したら、更地で返ってくる。

その時、また別の使い方ができる。

つまり、めちゃくちゃwin-winなんです。

↓これまた乗りたい。。

豊島園の乗り物の画像

対比:大江戸温泉は「契約満了」で閉館

じゃあ、「定期借地権の契約満了で閉じた施設」って、実際にあるのか?

ありました。

お台場の大江戸温泉物語

項目 としまえん 大江戸温泉物語
所在地 練馬区 お台場(江東区)
土地所有者 西武鉄道(自社) 東京都
契約形態 なし(自社運営) 事業用定期借地権(20年)
契約期間 なし 2003年〜2021年
閉館理由 経営判断・都市計画 定期借地権の契約満了
閉館日 2020年8月31日 2021年9月5日

大江戸温泉は、まさに定期借地権の契約満了で閉館

東京都の土地を20年間借りてて、2021年に契約終了。

再契約できなかったから、閉館した。

これが「定期借地権満了で閉じた」典型例。

としまえんとは全然違う。

跡地の公園計画

ハリポタ以外の部分は、どうなるのか?

東京都が段階的に買収して、「都立練馬城址公園」として整備する。

🌳 跡地利用の内訳

全体敷地 約22万㎡ [web:51]
ハリポタ施設エリア 約9万㎡(30年事業用定期借地権) [web:1]
都立公園エリア 13.42万㎡(事業認可面積) [attached_file:1]

📌 出典:
東京都建設局(事業認可13.42ha) [attached_file:1]
練馬区公式(全体22ha) [web:51]
ハリポタ施設(9ha・30年定借) [web:1]

つまり、ハリポタと公園の二刀流

西武は一部を定借で貸して収益を得つつ、残りを東京都に売却して資金回収。

かなり戦略的。

まとめ

📋 まとめ

としまえんの閉園理由 定期借地権満了ではなく、西武の経営判断(老朽化・レジャー需要変化・都市計画・ハリポタ誘致)
土地所有者 西武鉄道(自社所有地で自社運営していた)
ハリポタの契約 西武→伊藤忠の事業用定期借地権(30年)
西武の戦略 「遊園地運営者」から「地主」へ転換、リスクを減らし安定収入を確保
定借満了の典型例 大江戸温泉物語(東京都有地、20年契約満了で閉館)

としまえんは「終わった」んじゃなくて、形を変えて生まれ変わった

西武は賢い選択をしたと思う。

遊園地を続けるリスクを取らず、安定した地主業にシフト。

30年後にまた土地が返ってくるから、その時また考えればいい。

街を歩いてると、「あの建物、なんでこうなってるの?」って疑問が色々出てくる。

調べてみると、その裏に契約とか戦略とかがある。

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#不動産 #としまえん #ハリーポッター #定期借地権 #街歩き


※宅建合格者・行政書士学習中の内容をまとめたものです。間違いがあればご指摘ください。

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